こんにちはFP消防士です。
今回は、119番通報の仕組みについて解説していきます。
皆さんは119番通報したことありますか?
経験がある人は少ないと思いますが、自分が119番通報をしないといけない状況の時にあなたはできますか?
この記事は
119番通報の仕組みが知りたい
119番通報は何を聞かれるの?
自分がどこにいるか分からない場合は?
このようなことが知りたい人向けの内容となっています。
では、119番通報について解説していきます。
結論
119番通報を経験された方は少ないと思いますが、今後する機会がもしかしたらあるかも知れません。
そのためにも、ある程度は119番通報を理解しておきましょう。
固定電話で119番通報すると1発で場所が分かる
最初に聞かれるのは火事か救急か
場所が分からない時は電柱を探せ
では、このことについて解説していきます。
119番通報
119番通報は、火災、救助、救急の事案が発生した時の緊急ダイヤルとなっています。
なので、緊急時以外は119番を押さないようにしましょう。
ちなみに、会話は全部録音されていますのでイタズラはやめましょう。
まず、119番通報をすると消防指令センターに電話がつながります。
消防指令センターは、管轄する地域の119番通報がつながるところです。
ここでは、通信指令課員が日々119番通報対応を業務として行なっています。
救急車や消防車が来るまでの流れ
通信指令課員が119番通報を受け、場所の確定や災害情報を聞き取り、その情報をもとに必要な車両を選定し、出動指令をかけます。
車両の選定は、現場に1番近い車両や待機中の車両、また特殊な資機材が必要そうであれば、それらを積載している車両を選定します。
出動指令をかけた後、出動隊に必要な情報を現場に着くまでの間に伝えます。
現場到着後、通信指令課員の情報をもとに出動隊は活動します。
通信指令課員は、その後も情報統制を行い現場活動のサポートを行います。
固定電話
119番通報を固定電話でかけると、通信指令センターのモニターにピンポイントで表示されるので場所の特定が容易に行えます。ですが、ごく稀にシステムエラー等で地図上に表示されている場所がズレていたりすることがあります。
そのため、固定電話であっても住所や氏名を聞いて場所を特定するようにしています。
携帯電話
119番通報を携帯電話でかけると、ある程度の場所はGPS機能で表示されます。
最初は、モニターに広範囲で表示されますが、時間が経つにつれて精度が増していき場所が特定できます。ですが、電波状況等により場所が定まらな場合もあります。
119番通報すると1番近い基地局を経由し、通信指令センターに繋がります。
なので、隣町を管轄する消防本部につながる場合もあります。
その時は、隣町を管轄する消防本部の通信指令センターから管轄消防本部の通信指令センターに転送されます。
119番通報で聞かれる内容
119番通報で聞かれることを教えます。
まず初めは
『火事ですか?救急ですか?』
火事なのか救急なのかを聞かれます。これによって消防車が必要なのか?救急車が必要なのか?と車両の選定が変わります。
次に
『消防車or救急車を向かわせる住所はどこですか?』
と場所を聞かれます。
例えば
隣町に住んでる実家の父親から気分が悪いと娘に電話があり、娘が心配して119番通報したとします。
このような場合の又聞き通報の際に『住所はどこですか?』と聞いてしまうと、通報者自身の住所を教えてしまい、通報者の方に出動してしまうことがあります。
なので『消防車or救急車を向かわせる住所はどこですか?』と聞くようにしています。
ここまでは、火災でも救急でも聞き取り内容は共通です。
救急バージョン
ここからは、救急車を呼ぶときの119番通報の聞き取り要領です。
『どなたがどうされました?』
と聞かれると思います。
まず、誰が、いつから、どんな症状を訴えているのか伝えましょう。
ここでは、その他にも年齢(分からない場合は見た目で判断してください)、現病歴、掛かり付けの病院、既往歴(過去の病気)を聞かれます。また、お薬手帳や保険証の準備のお願いをされます。
そして、最後に
『あなたのお名前と今かけているお電話の番号を教えてください。』
これは、電話を切った後も折り返し電話をすることがありますのでお聞きしています。
火災バージョン
次は、火事を発見したときの119番通報の聞き取り要領です。
火災の場合は
『どこで何が燃えているか?』
『逃げ遅れはいるのか?』
このようなことを聞かれると思います。
この情報をもとに消防車を選定します。はしご車はいるのか?ポンプ車の台数は足りるのか?など通信指令課員が聞き取りを行い判断します。
救急バージョンと同様で
『あなたのお名前と今かけているお電話の番号を教えてください。』
これは、電話を切った後も折り返し電話をすることがありますのでお聞きしています。
また、火災の場合は質問調書(通報者)を作成するので、現場に着いた消防士から通報に至るまでの経緯などを事細かく聞かれると思います。
その際は、正確な情報を伝えるようにしましょう。
場所が分からない時の対処法
119番通報をしたけど、住所や場所が分からない場合にどうすれば良いのか解説します。
覚えておけば、いざというときに役立つこと間違いなしです。
目標物
119番通報したが場所が分からない場合は、目標物を伝えましょう。
街中であれば
『近くに◯◯スーパーが見えます。』『◯◯商店街の中です。』
運転中であれば
『高速道路の◯◯インターから◯◯方面に100m位進んだところです。』
このように目標物がある場合は、このように伝えましょう。
この情報で、近くまで消防車や救急車が向かうことができます。
サイレンの音が聞こえたら消防車や救急車が必要なところまで案内をお願いします。
電柱を探せ
住宅街などで、住所も分からず目標物もない場合はどうすれば良いのか?
このような場合は、電柱を探しましょう。
電柱には管理番号というものがあり、電柱1本1本に固有の番号が記載されています。
この電柱管理番号から位置を特定することができますので、住所も分からず目標物もない場合は電柱を探し管理番号を伝えましょう。
スマホの位置情報
目標物も電柱もない場合はどうすれば良いのか?
例えば、登山中に怪我をしてしまった場合に、正確な場所をどのように伝えれば良いのか分かりますか?
基本的にはスマホのGPS機能である程度の場所までは絞ることができます。
ですが、電波状況などにより場所が絞れず、GPSの位置情報が広範囲になり場所の特定ができなことがあります。
このような場合もあるので、スマホの位置情報サービスを利用します。
位置情報のアプリを使用し、緯度経度を伝えます。
これで場所の特定をすることができます。
聴覚、言語障がいがある方の119番通報
聴覚や言語障がいがある方も119番通報できるようなシステムがあります。
NET119やFAX119などがあります。
スマホなどを利用し、Webから簡単な画面操作で119番通報をします。
FAX119はFAXを利用して119番通報する方法です。
外国人の119番通報
日本語が話せない人からの119番通報があった場合どうするのか?
この場合は、通報者と通信指令課員と電話通訳センターと三者間通話ができます。
3人同時に通話している状況ですね。
通報内容を電話通訳センターの職員が、通訳をして通信指令課員に伝えます。
電話通訳センターでは、17言語に対応しています。
まとめ
今回は119番通報についてお話しました。
皆さん、知らなかったこともあるのではないでしょうか?
まとめです。
119番通報は場所を正確に伝えられるように
通信指令課員から折り返しがくることもあるので、電話を取れるようにしておく
通信指令課員だけではなく『プレアライバルコール』と言って救急隊から傷病者の状況を確認するために連絡が来る場合もあります。
なので、電話は取れるようにしておいてください。
以上です。
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