こんにちはFP消防士です!
今回は、ポンプ運用時に水が揚水できない時に確認すべきポイントについてお話していきます。
現場で、揚水できない!!なんてことになれば焦ってしまいますよね。
ただ、揚水できない原因や対処法をあらかじめ予想できていれば即座に対処できると思います。
新人機関員は日頃の訓練から、このような時の対処法を身につけておくことが重要だと考えます。
この記事は
ポンプ運用時のトラブルの対処法について!
ポンプ運用時に気を付けること!
このような事が知りたい人向けの内容となっています。
結論
今回はポンプ運用時のトラブルシューティングについての記事です。
揚水できない理由はいくつか存在します。その中でよく起こりうる揚水できない理由を挙げていきます。
ポンプ運用で必要な主要コックが閉まっているか日頃から確認する。
ポンプ運用時は様々な想定をシミュレーションしておく!
このことについて詳しく解説していきます。
揚水できない原因とは?
火災現場の消火作業で必要なものは、もちろん「水」ですよね。
この水は、水槽付きポンプ車のタンク水であったり、消火栓、防火水槽、自然水利(川・プール)などを利用して水を確保し、消火作業に活用します。
消火活動には、大量の水が必要となり、その水を確保するためポンプ運用は必要な技術となります。
水を吸水する際に何らかのトラブルにより揚水できないこともあります。
その原因としていくつか挙げられますが、コックの開閉状況、籐籠やストレーナーの目詰まり、籐籠が浮いている等の問題が発生している場合があります。
これらの原因を詳しく解説していきます。
コックの開閉状況
ポンプ運用時に真空ポンプを起動させ、吸口は「開」の状態で揚水します。
その際に、中継口、各ドレンコック等が「開」の状態であれば、真空をとることが出来ず揚水することが出来ません。
そのため、各コックが閉まっているか確認する必要があります。
ドレンコック等は見落としがちだと思うので、もし揚水できない状況があれば確認するようにしましょう。
放水訓練後も注意が必要ですね。
放水訓練後は、排水作業のため各コックを開いた状態にしていると思います。
この状態であることを忘れて出動し、「水が揚水できない!!」なんてことにならないよう気をつけましょう。
籐籠・ストレーナー関係
コックは確認して異常がなかったが、まだ揚水できない・・・。
そんな時は、籐籠・ストレーナーを確認してみましょう。
籐籠にレジ袋のようなゴミが張り付いて吸水が出来ない状態になっているかもしれません。
もしくは、籐籠が水面より浮上し吸水ができていないなんて事もあります。
防火水槽であれば籐籠が目視で見えにくい場所にあることも多々あるので、このような原因を見落としがちです。
エアーポケット
吸管が山なりになっていると、そこがエアーポケット(空気だまり)になって揚水できない場合があります。
柵やガードレールを超えて吸管を伸ばさないといけない場合もあると思います。
その際は、可能であれば柵やガードレールを下を潜らせて、伸長しましょう。
吸管を水利に投入する際は、低い位置から投入することを心掛けましょう。
ポンプ内の排水状況
連続で放水訓練等を行う際に、排水がしっかり出来ていないと起こる現象です。
排水作業をしっかりと行わないと、ポンプ内に残圧が残った状態となり、揚水が出来ているとポンプが判断し、揚水が出来なくなります。
その際は、再度排水作業を行うことで改善します。
コックや籐籠等を確認して異常がない場合は、このような原因もあるので頭に入れておくと良いでしょう。
パッキンの損傷・接続部の緩み
各箇所のパッキンの劣化による損傷や接続部の緩みにより真空がとれない場合があります。
吸管の接続部はしっかり締まっているか等は確認できますが、各パッキンの損傷までは現場で確認するのは難しいですよね。
これらは、毎日の点検でいつもと変わりがないか確認することが重要です。
機関員に必要なこと
今までにお話したポンプ運用時のトラブルシューティングも大事ですが、やはり訓練を積むことで経験値を上げることが重要だと考えます。
いざと言う時に、物を言うのは経験です。
どれだけ場数を踏んだか、訓練したかでトラブルの対応はよりスムーズなものになると思います。
当たり前のことですが、しっかりと点検を行うことも忘れずに!!
機関員であるなら「ポンプのことなら、お任せを!」くらいに知識と技術を身につける必要があります。
機関員であれば資機材等の取り扱いは、確実に取り扱えて当然ですよね。
機関員が気をつけること
機関員であれば、第一に考えることは水の確保ですよね。
消火栓の配管の口径は?
放水は何口?
先着隊のポンプ車と同じ配管の消火栓に部署しないように。
何本ホースが延長されているのか?
勾配はどの程度あるのか?
火災現場が見えない場所に部署するパターンも多々あると思います。
このような事を考えながら活動しなければなりません。
各機関員同士の密な連絡。
火災現場が見えない状況であれば、伝令員や筒先員にホースを何本延長したか数えてもらうように事前に打ち合わせをしておく。
このような事が重要です。
特に火災現場まで距離があり、目視で現場が見えない場所であればホースラインがどのような状況か把握することに努めましょう。
まとめ
今回は、ポンプ運用時のトラブル対策についてのお話しでした。
火災現場で焦って活動することがないように冷静に対処しなければなりません。
そのため日頃から訓練や現場で経験を積みスキルアップに努めましょう。
まとめです。
ポンプ運用時にトラブルが起きたら冷静に原因を確認にしていく。
起こりうるトラブルは対処法を把握しておき、覚えきれない場合はメモも用意しておく。
私も新人の頃は、摩擦損失やトラブルの対処法をメモし、胸ポケットに忍ばせていました。
結構、このメモに助けられた思い出があります。
以上です。
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