FFS(ファイヤーファイターサバイバル)の基本について!! Part1

消防士

こんにちはFP消防士です。

今回は、FFS(ファイヤーファイターサバイバル)の基本的な知識についてのお話しです。

皆さんは、FFSについてご存知ですか?

知らない人は、この記事を読んで少しでも理解を深めてもらえたらと思います。

この記事は

『FFS』って何?

『FFS』の知識は本当に必要か?

このような事が知りたい人向けの内容となっています。

結論

FFSはファイヤーファイターサバイバルの略称です。

FFSは、屋内進入時に不測の事態が発生し、自分の身に危険が迫った状態から回避するための知識や技術のことを言います。

元々は、アメリカの消防が確立した技術で殉職者を減らすためにこのようなスキルが求められています。

日本においても火災現場での殉職者は後を絶ちません。

高気密・高断熱の住宅が増加している中で、このような知識や技術は必要だと考えます。

FFSで必要な知識とは

FFSに求められる知識として、いくつかお話していきます。

サイズアップ

サイズアップとは、状況評価のことを言います。

出火場所、人命危険、気象状況、建物の構造、延焼危険、危険物、etc・・・。

現状の情報から活動内容を理解し、的確に行動できるスキルが必要となります。

火災性上の理解

火災性上の知識は、必要不可欠です。

フラッシュオーバーバックドラフトファイヤーガスイグニッションなどの現象の理解や対処法など把握しておく必要があります。

ベンチレーション

ベンチレーションとは換気のことを言います。

強制、水流、自然とベンチレーションにも様々な種類があり吸排気を設定し、これらを使い分けて換気を行います。

ベンチレーションによって期待できる効果としては

視界の確保

高温になった有毒ガスの除去

フラッシュオーバーやバックドラフト発生の抑制

このようなものがベンチレーションによって生み出される効果となります。

放水要領

ロングパルス、ショートパルス、ペインティングなどを現場の状況に応じて使い分け、その放水の目的を明確にする必要があります。

1 直接消火

燃焼中の物体に直接注水する要領。

2 間接消火

壁や天井に向けて噴霧注水をし、区画内の温度を下げる放水要領。

区画内に人がいる場合には適さない放水です。

3 ガスクーリング

可燃性ガスの冷却を目的とした注水要領。

放水の役割に応じて放水方法を変える知識が必要となります。

エアマネジメント

自分の空気呼吸器の消費量を把握しておくことが重要です。

軽作業、重作業でどの程度の空気を使うのか事前に測定しておきましょう。

そして、その空気量に応じて活動時間がどの程度になるのか計算できるようにしておきます。

簡単な計算方法ですが

ボンベ容量 × 残圧 × 10 ÷ 呼吸量 ℓ/分 = 使用時間

これで、自分の活動時間をある程度予測する事ができます。

大体の呼吸量は目安としては以下のとおりです。

軽作業・・・40

中作業・・・60

重作業・・・80

自分が各作業でどの程度の空気を消費するか測定してみましょう。

PRAチェック

PARチェックとは、空気残量、活動内容、進行状況を指揮者に報告する管理方法の一つです。

P・・・Personal(隊員:個人名、部隊名など)

A・・・Accountability(状況説明:要救助者の有無、ボンベ残量、進行状況)

R・・・Report(報告)

これを数分おきに報告するようにさせ、指揮者は報告を促します。

パニック防止にも繋がります。

STOPルール

これは、緊急事態に陥った時に使う手法です。

パニックを起こして行動すると、的確な判断ができず状況を悪化させる可能性があります。

パニックを起こさないようにSTOPルールというものがあります。

S・・・Stop(止まる)

まずは、その場に止まり、気持ちを落ち着かせる。

T・・・Think(考える)

現状の状態を把握する。

O・・・Observe(観察する)

周囲の状況確認を行う。

P・・・Plan(計画する)

行動計画に移す。無線で救援を求め退出可能であれば緊急退避を行う。

日頃の訓練からSTOPルールを意識して、いざという時に使えるようにしておきましょう。

待機位置

屋内進入時に自力で脱出が困難な場合は、仲間に見つけてもらいやすく安全な場所で待機する必要があります。

ホース上

ホースを辿って救援に来る可能性が高いので、ホース見つける事ができればホース上で待機するのも選択肢の一つです。

結合部が付近にあれば、オス金具の向きで出口がどちらか分かります。

オス金具の方に進んでいけば外に出られます。

壁際

屋内進入は、壁づたいで行うのがセオリーです。そのため壁際での待機は発見されやすくなります。

まとめ

今回はFFSに関する座学的な部分をメインにお話しました。

私は、FFS講習会を以前受けたことがありますが、消防士として絶対的に知っておくべき内容だと思います。

まとめです。

FFSの知識は知っておく必要がある。

自分の身を守る最終手段。

またどこかで、実践的な部分についての記事を書こうと思います。

以上です。

『FP消防士ブログ』運営者:FP消防士

高校卒業後、すぐに地方の消防本部に採用されたアラサー消防士。消防隊、救急隊、特別救助隊に配属経験があります。

消防関係や公務員目線の家計管理に関する情報を発信しています。

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