現役消防士が教える! 持っていれば消防採用試験で有利になる資格ってある?

消防士

こんにちは、FP消防士と言います。

今回は、消防士の採用試験で有利になる資格はあるのか?について解説していきます。

少しでも有利に採用試験を進めたいですよね。

この記事は

消防士に有利な資格が知りたい。

このような人のための記事です。

結論

資格は何も持っていなくて大丈夫。

強いてあげるとすれば以下の通りです。

大型自動車免許

救急救命士

正直この2つくらいでしょう。

消防本部によっては、一般枠、救急救命士枠、元消防士枠と採用の枠が分かれているところもあります。

この元消防士枠とは何かと言うと、例えば、地方から東京消防庁や政令指定都市の消防本部に採用されたが数年で退職し、その後に地元に戻り、地元の消防に採用されたとします。

実際にこのような人も少なくありません。

このような人をターゲットとした採用枠になります。

では、実際には消防業務の中で必要な資格はどのようなものがあるでしょうか。

どれも、業務遂行に必要な資格です。

私の勤めてる消防本部では、どのような資格保有者が実際にいるのかみてみましょう。

消防関係の資格

移動式小型クレーン運転士免許

玉掛け技能講習

車両系建設機械運転技能講習

潜水士

陸上特殊無線技師

船舶免許

無人航空機操縦士

予防技術検定

消防設備士

危険物取扱者

思いついた資格はこのくらいです。

何種類もありますが、どれも専門性が高いものばかりで採用試験で有利になるかと言われれば、正直微妙です。

しかも、消防本部によって保有している装備、資機材が異なります。

消防艇が配備されていない消防本部に船舶免許を取得しても意味がないですよね。

このような資格は消防に採用されてからでも取得できますし、公費で取得できる資格も多々あります。

このような資格を取得する暇があれば公務員試験に集中した方が良いです。

ただ、救急救命士になるために専門学校や大学に通っている方は別です。

国家試験の合格を目指しましょう。

では、順番にお話します。

大型自動車免許

資格取得条件は、この通りです。

普通自動車免許、準中型免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかを保有しており、かつ運転経歴が通算3年以上あることです。

また、視力が両目で0.8以上、かつ片目で0.5以上で深視力検査や聴力、色彩識別などもあります。

このことから、大型自動車免許を取得するには早くても21歳となります。

消防車や梯子車を運転する上で必ず必要な資格です。

ただ、資格取得条件がありますので消防士に採用されてからでも全然遅くありません。非番日に自動車学校に通いましょう。

ですが、大型自動車免許を取得するのに必要な費用は30万から45万程度と高額です。

免許を取得するのに補助が出る消防本部もあります。もちろん、全額実費の消防本部もあります。

なので、自動車学校教習費は貯金しておくのが無難です。

ちなみに私の消防本部では、半額程度が助成されます。

救急救命士

救急救命士ってどんな資格なの?救急救命士とは何者?

まず、救急救命士とは

救急救命士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、救急救命士の名称を用いて、医師の指示の下に、重度傷病者が病院若しくは診療所に搬送されるまでの間又は重度傷病者が病院若しくは診療所に到着し当該病院若しくは診療所に入院するまでの間に救急救命処置を行うことを業とする者。

簡単に言うと、救急車が病院に到着するまで間に救命処置を行うことができる資格です。

この資格を持ってる消防士が基本的に救急車に乗っています。

また、救急車には必ず救急救命士の資格を有する隊員が1名は同乗しなければなりません。

なので、救急隊になりたいのであれば必須の資格です。

救急救命士ができる処置に特定行為というものがあります。

このような行為は救急救命士でなければできません。

消防本部によっては、この特定行為を実施すれば手当がつくところもあります。

やはり、救急隊は消防隊に比べて出動も多く時間外手当や特殊勤務手当などが発生しやすいため、給料は、救急隊の方が良いです。

救急救命士になるには?

救急救命士になるルートは2つあります。

ルート 1

専門学校や大学で救急救命士の課程を修了し、国家試験に合格する。

ルート 2

消防士に採用されてから5年以上、2,000時間以上救急業務を経験した後、養成所で約半年間の講習を受け、国家試験に合格する。

ルート2は、救急救命士の資格を取得するために養成所に行きますが、何百万とかかる学費は公費です。

そのためプレッシャーも凄いです。落ちることは絶対にできないですよね。

そのため、救急救命士を希望している職員の中から合格しそうな職員を選考して、この人なら大丈夫!!という人を養成所に行かせます。

消防に入って何をしたいか?

例えば

『救助隊になりたくて消防士を目指しました。消防士になりやすいって聞いて救急救命士の資格を取得して消防士なれました。よーし、救助隊目指して頑張るぞ!』

このような新人消防士がいたとします。

ですが、採用された消防本部は、救急救命士の人数が足りておらず、救急救命士の資格保有者は基本的にずっと救急隊勤務です。異動しても別署の救急隊に配属される状況が続いており、救急の道で頑張ることに決めました。

このように人事の都合で、救急救命士の資格を持っていたから救助隊になれない、みたいなことがあるかもしれません。

実はこれ、知り合いの体験談です。

地方の消防本部では、少なからずあると思います。

消防士になる前に

自分がどのような消防士になりたいのか考えてみましょう。

まとめ

今回は、消防に入って必要となり得る2つの資格を解説しました。

消防車を運転するには大型自動車免許は必要ですし、救急隊になりたいのなら救急救命士の資格は取得した方がいいでしょう。

ですが、消防士の採用に関して言うと、そこまで有利にはならないと思います。

消防士の採用試験は無資格でも大丈夫。

資格取得より公務員試験対策をしよう。

消防士になってから、どんな道に進むのか決めながら自分のスタイルに合う資格を取得していくのが個人的に良いと思います。

以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

『FP消防士ブログ』運営者:FP消防士

高校卒業後、すぐに地方の消防本部に採用されたアラサー消防士。消防隊、救急隊、特別救助隊に配属経験があります。

消防関係や公務員目線の家計管理に関する情報を発信しています。

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